近ごろ太ってきた。体重はもちろん、おなかのぷよぷよが気になる。
やせているのに中性脂肪値が高いと言われた。お酒が好きで、食べることも好きだ。
お腹などのぷよぷよした贅肉は、ほとんどが中性脂肪です。肥満体など、見た目の問題はあるものの、中性脂肪による体の不調はほとんど表面に現れません。病気と自覚できないのがやっかいなところで、このまま放置しておくと、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病、脂肪肝などの重篤な病気を、高い確率で引き起こすのが高中性脂肪血症です。
中性脂肪はよくコレステロールと混同されますが、この二つは全く別物。中性脂肪は、肝臓で作られたり、食事によって摂取されたりして体内で貯蔵され、エネルギーとして活用されるものです。
高中性脂肪血症の原因となるのは「体質・食生活・運動不足・飲酒」の4つです。
肥満体型の人のほとんどが、中性脂肪値が高いようです。肥満が原因で中性脂肪値が高いのか、中性脂肪値が高いことで肥満になるのかははっきりしていませんが、双方が関係していることは間違いのないところです。
不規則な食事時間、脂肪の取り過ぎ、外食がち、野菜や魚を食べないなどの偏った食生活は、中性脂肪値を上げる要因の一つです。
現代ではほとんどの人が、電車や自動車での移動や通勤が日常で、歩く機会が極端に少なくなっています。中性脂肪は、もともと「エネルギーとして活用されるもの」だから、運動不足は中性脂肪の蓄積を増長させます。
アルコールは、中性脂肪値が高くなる原因の一つです。お酒が好きで、毎日大量に飲み続けている人は、要注意。
脂肪肝は肝臓(肝細胞)に中性脂肪がたまる病気です。脂肪肝が進行すると肝硬変や肝臓ガンのリスクも高まります。
「中性脂肪はエネルギーとして活用されるもの」。簡単に言えば、貯蔵された中性脂肪をエネルギーとして消費すれば、病気にはなりにくいということです。
原因である「体質・食生活・運動不足・飲酒」の4つを見直すことで中性脂肪値は激減します。
正しい食生活、通勤では一駅歩く、階段を使う、飲酒の量を控えて定期的に禁酒するなど、生活スタイルを見直して少しずつ改善していけば効果は現れるはずです。