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アトピー性皮膚炎

■こんな症状があったら!

顔、手足、体中がかゆくて夜も眠れない。かゆみのある湿疹が体のさまざまな部分に、左右対称に、繰り返し出る。肌がガサガサ、ゴワゴワになった。

アトピー性皮膚炎は皮膚がかゆくなるアレルギー性の病気で、酷くなったり軽くなったりを繰り返すことで、身体的にも精神的にも大きなダメージを与えます。
湿疹ができる部位は、年齢によっても異なりますが、ひたい、目の周囲、口の周りや唇、耳の周囲、あご、四肢の関節部、体幹(胴)などによく出ます。
赤ちゃんの頃または幼児期から発症して、小児期に症状が軽減・消失することもあれば、再発を繰り返して、おとなになっても症状が続くこともあります。
重症になると命の危険につながることもあります。
日本人の約7%がアトピーと言われており、もはや国民病と言っても過言ではありません。

■原因は?

皮膚のバリア機能の低下や、アトピー素因(体質)をはじめ、汗や髪の毛、衣類との摩擦、金属、シャンプー・リンスによるかぶれ、ダニ、ホコリ、花粉、ペットの毛などの吸入など、さまざまな要因が関連して発症するとみられています。
主な原因は、まだ特定されていませんが、年々患者数は増えており、生活習慣に原因があるのではないかとも言われています。とくに大きく関係するのが食生活で、肉類・油脂類の摂取が増えて腸内環境が変わったこととアトピー性皮膚炎の発症に関連があるのではないかと考えられています。

■治療法は?

疾患そのものを完治させる治療法がないため、治療の最終目標は、症状がないか、あっても軽いもので、日常生活に支障がなく、薬物療法をあまり必要としない状態を維持することとされています。
治療としては「薬での治療、スキンケア、環境・生活習慣の改善」を適切に組み合わせて対応します。
炎症を起こしている湿疹にはステロイド外用薬やタクロリムス軟膏の薬物療法、皮膚の乾燥やバリア機能低下には、保湿剤外用によるスキンケア、かゆみには抗ヒスタミン薬の内服などを併用して、悪化因子をできる限り除去します。
このほか、食事、ハウスダスト、ペット、ストレスなどの要因に対応できるよう、アドバイスをします。